【シリーズ】祟られ屋 - 怖い話・動画のまとめサイト 見ちゃダメ!!

2014年09月13日更新の記事一覧
















































【怖い話】祟られ屋シリーズ第12話 オイラーの森

600 :オイラーの森 ◆cmuuOjbHnQ:2010/02/28(日) 05:25:38 ID:6qXL85WU0
シンさん、そしてキムさんに暇を貰った俺は、久々に愛車を引っ張り出してロングツーリングに出ることになった。
ただ、暇を貰ったと言っても、全くの自由行動と言う訳ではなかった。
シンさんが指定した幾つかのポイント・・・所謂『パワースポット』を廻って来いという指示が含まれていた。
俺は、キムさんから念入りに『気』を取り込む行法をレクチャーされた。
旅の目的は、その時はまだ自覚症状が無かったものの、自律的回復が困難な段階になっていた『心身のダメージ』を抜く事に有った。
以前、世話になった住職の言葉を借りれば『魔境』の一歩手前の段階にあったのだと思う。
その頃の俺は、俺の身を案じてくれるシンさんやキムさんの気持ちをありがたく思いながらも、一つの目論見を持っていた。
この旅を奇貨として、失踪を図るつもりだったのだ。
自分自身の変調に自覚症状が無かった事もあるが、想定外に長くなった異常な生活に心底嫌気が差していたのだ。
嫌気が差したと言っても、辞表を出して「はいそうですか」と言って辞めさせて貰えるはずもない事は俺にも判っていた。
キムさんから貰っていた『表』の仕事のサラリーは悪くない額だった。
『裏』の仕事のギャラは不定期だったが、元の職場で10年勤めても得られない額が殆ど手付かずで残っていた。
特に使い道も無く貯まった預金通帳の残高は、5年や10年なら潜伏するに十分な額があった。
逃亡資金が尽きて、最悪、ダンボール生活に堕ちても、それはそれで構わない。
消されるリスクを冒してでも、俺は異常な世界から逃げ出したかった。
さいわい、その頃の俺に失ったり捨てたりして惜しいものなど何もなかったのだ。
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【怖い話】祟られ屋シリーズ第11話 契約


296 :契約 ◆cmuuOjbHnQ:2009/05/06(水) 01:13:14 ID:???0
半田親子が榊家に保護されてから3ヵ月後、マサさんの回復を待って、千津子と奈津子に対する『処置』が行われた。
処置を行ったのは木島とマサさん、そして、以前、ヨガスクールの事件を持ち込んできたキムさんの知り合いの女霊能者だった。
彼女は以前にも『能力』を悪用していたヨガスクール関係者の『力』を封印していた。
そういった力なり技の持ち主なのだろう。
二人の『処置』は成功裡に終わったらしい。
俺は、シンさんの許を訪れる、木島の迎えに出ていた。
駅を出てきた木島は、迎えの車に乗り込むと、俺宛の紙包みを車中で渡した。
中には藍の絞り染めのバンダナが数枚と、2通の手紙が入っていた。
バンダナは、奈津子が祖母の榊夫人と共に染めたものらしい。
額の刃物傷や頭の手術痕、アスファルトで削られた頭皮の傷痕を隠す為に、俺が頭にバンダナを巻いていたのを覚えていたようだ。
手紙は千津子と奈津子からだった。
たどたどしい文字だったが、読み書きが殆ど出来なかった親子の知能は『処置』後、急速に伸びているようだ。
もともと、二人はアパートの大家の熱心な教育?の効果もあってか、日常生活をほぼ支障なく送れるレベルにはあったのだ。
俺は木島に「二人は元気にしているのか?」と尋ねた。
「ああ。榊夫妻が猫可愛がりしてるよ。榊の爺さんは、もう、目に入れても痛くないって感じだな。
偶には会いに行ってやってくれ。お前が行けば二人が、それに榊夫妻も喜ぶ」
「なあ、あの仕事、シンさんは何故俺を選んだんだ?」
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【怖い話】祟られ屋シリーズ第10話 天使


258 :天使 ◆cmuuOjbHnQ:2009/04/30(木) 04:18:36 ID:???0
アパートの部屋に戻って一服していると、ドアをノックする音がする。
・・・もう、こんな時間か。
ドアを開けると大家のオバサンが若い女を伴って立っていた。
「金子さん、悪いけど、また、なっちゃんをお風呂に連れて行ってくれる?」
「いいっすよ。それじゃあ、なっちゃん、俺と一緒に風呂に行こうか?」
築40年以上のそのアパートには風呂がなかった。
最寄の銭湯まで歩いて10分ほど。
鼻歌を歌いながら歩いていた奈津子が俺の手を握ってくる。
手を握り返して顔を向けると、奈津子は童女のような笑顔を見せて握った手を振る。
半田 奈津子・・・彼女が今回の俺の仕事のターゲットだった。

『仕事』とは、要するに奈津子の拉致だった。
乗り気のしない俺は、一度はこの仕事をキャンセルした。
しかし、結局、シンさんの強い要請でこの仕事を請けることになったのだ。
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【怖い話】祟られ屋シリーズ第9話 幻の女


149 :幻の女 ◆cmuuOjbHnQ:2008/11/30(日) 07:42:22 ID:???0
どれくらい眠っていたのか、その時の俺には判らなかった。
だが、「ねえ、そろそろ起きない?私、もう行かなきゃいけないんだけど」と言う声で俺は眠りから覚まされた。
声の主は多分、アリサだったと思う。
頬に手を触れられる感覚で、朦朧としながらも俺は目を開いた。
眩しい白い光が俺の網膜を突き刺す。
徐々に明るさに慣れてきた俺の目は見知らぬ天井を見上げていた。
目が回り、吐き気が襲ってくる。
体が異常に重く、全身の筋肉が軋んで痛む。
状況が飲み込めずに呆然としていると、ベッドの横のカーテンが開き、見覚えのある女が俺の顔を覗き込んだ。
2・3年ぶりに見た顔だったが、姉に間違いなかった。
霧のかかった俺のアタマでは姉が何を言っていたのか判らなかったが、慌しい人の気配を感じ、俺は再び眠りに落ちて行った。
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【怖い話】祟られ屋シリーズ第8話 シャンバラ


114 :シャンバラ ◆cmuuOjbHnQ:2008/10/18(土) 05:59:23 ID:???0
そこはキムさんの持ちビルの一室だった。
照明は落とされ、明かりは蝋燭の炎だけだった。
ガラス製のテーブルの上には注射器とアンプル、アルミホイルを巻かれたスプーンが置かれていた。
キムさんが「大丈夫か?注射にするか?それとも、もう一度鼻から行くか?」と声を掛けてきた。
俺は、朦朧とする意識で「注射で」と答えた。
塩酸ケタラール・・・2005年12月に麻薬指定が決定され、2007年1月1日より施行されたが、この時点では合法な麻酔薬の一つに過ぎなかった。
時間感覚が消失していたが、その30分ほど前、俺はアンプルの液体を蝋燭の炎で炙って得られた薄黄色の針状結晶を鼻から吸引していた。
テーブルの上でテレカで砕いた結晶を半分に切ったストローを介して一気に吸い込むと鼻の奥に強烈な刺激が走り、やがて俺の意識はブラックアウトした。
朦朧としながらも意識を取り戻した俺に、キムさんはアンプルから吸い上げた薬液を注射した。
シリンダーが押し込まれると、ゴォーッという大音響と共に俺は深くて暗い穴の奥に吸い込まれて行った・・・

俺がケタミンという、マイナーなサイケデリック系のドラッグを試したのは「仕事上」の必要から、擬似的な臨死体験とも形容される幻覚体験を得るためだった。
薬物による幻覚体験の中で意識を鮮明に保つ必要があったのだ。
事の発端は、キムさんが知り合いの女霊能者から請けた仕事だった。
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【怖い話】祟られ屋シリーズ第7話 呪いの器


48 :呪いの器 ◆cmuuOjbHnQ:2008/07/23(水) 04:00:57 ID:???0


日本国内には、いたる所に神社や祠がある。
その中には人に忘れ去られ、放置されているものも少なくない。
普通の日本人ならば、その様な神社や祠であっても、敢えて犯す者はいない。
日本人特有の宗教観から来る「畏れ」が、ある意味DNAレベルで禁忌とするからだ。
かかる「畏れ」は、異民族、異教徒の宗教施設に対しても向けられる。
また、このような「畏れ」や「敬虔さ」は、多くの民族に程度の差はあれ、共通するものである。
しかし、そういったものに畏れを感じずに暴いたり、安置されている祭具などを盗み出す者たちがいる。
その多くは、日本での生活暦の浅いニューカマーの韓国人達だ。
詳しい事は判らないが、朝鮮民族は単一民族でありながら「民族の神」を持たない稀有な存在だという。
神を持たないが故に、時として絶対に犯してはならない神域を犯してしまう。
「神」の加護を持たない身で神罰を受け自滅して行く者が後を絶たないということだ。
この事件もそんな事件の一つだと思っていた。
最初のうちは・・・
ある寒い冬の日だった。
俺は、キムさんの運転手兼ボディーガードとして、久しぶりにシンさんの元を訪れていた。
「本職」の権さん達ではなく、俺が随伴したのは、シンさんの指名だったからだ。
シンさんの顔は明らかに青褪めていた。
キムさんもかなり深刻な様子だった。
やがて、マサさんもやって来るという。
重苦しい空気の中、2・3時間待っていると、マサさんが一人の男を伴ってやって来た。
マサさんの連れてきた男は、木島という日本人だった。
上背は無いが鍛え抜かれた体をしており、眼光や雰囲気で相当な「修行」をした人物と感じられた。
これから何が起こるかは判らないが、ただならぬ事態なのは俺にも理解できた。
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【怖い話】祟られ屋シリーズ第6話 赤と青の炎


542 赤と青の炎 ◆cmuuOjbHnQ sage 2007/12/03(月) 04:59:27 ID:SMU8HFLJ0
それでは、マサさんの元で行った「修行」の話の続き。

呼吸法をどうにかクリアしたPだったが、結局、俺と同じ修行法を行うことは出来なかった。
マサさんの「気力」の消耗が激しかったこと、Pには俺の方法を行う適性がなかった為だ。
俺に行った方法は、丹田の力がある程度開発されている事が前提となる方法だった。
俺とPを分けたもの・・・「丹田の力」の差は日本人と朝鮮人との間ではかなり決定的なものらしい。
日本人は「気」の力を丹田に溜め込む体質であり、朝鮮人は気を極端に発散する体質だそうだ。
朝鮮人の気質は極端に「陽」であり、日本人は極端に「陰」の気質なのだ。
マサさんの修行が目的とするところは、俺達に自分で自分の体に「気」を蓄える術を身に付けさせる事だった。
そして、その蓄えた気を利用して俺達に纏わり付く蟲・・・「魍魎」から身を守る気の操作を学ぶ事だった。

読み進めれば判るが、俺が行った行は武道や武術を応用したものが多く、呪術や祈祷とは縁遠いようにも見える。
しかし、基本的な力をつける修行は、一定の「理屈」に合致させれば、踊りや楽器の演奏、農作業や鍛冶などの工芸作業の中に取り込んで行えるそうだ。
むしろ、そのような一見呪術や祈祷とは縁遠いものに隠して日々行うのが望ましいのだと言う。
武道・武術の形式を用いたのは、マサさんの好みであり、俺に向いた方法だということだ。
他の地域の韓国人とマサさんの出身地ではかなり気質が異なり、体質がかなり日本人に近いそうだ。
確かに、キムさんもそうなのだが、マサさんと同じ出身地の韓国人や在日韓国人には、他の地域の出身者に比べて温和で我慢強い人物が多い。
Pよりも体質がマサさんに近かった俺は、マサさんが行ったものに近い修行を行ったようだ。
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【怖い話】祟られ屋シリーズ第5話 炎と氷


903 炎と氷 ◆cmuuOjbHnQ sage New! 2007/11/23(金) 05:19:05 ID:kXMhFsZQ0
今夜は、以前書くと言った、マサさんの元で行った「修行」の話。
「傷」の話を投稿した後すぐに書いたのだけれど、俺の文章力の問題で余りに長すぎたのでUPしなかった。
内容も少々問題があるし・・・
4月から10月の終わりまで手元にPCやネットのできる環境がなかったので放置してました。
かなり削って修正したけど、それでもかなりの分量になってしまったので2部に分けました。
毎度の事ながら突っ込み無用と言う事で。
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【怖い話】祟られ屋シリーズ第4話 和解


579 和解 ◆cmuuOjbHnQ sage New! 2007/11/20(火) 02:19:56 ID:LxBD1hJJ0
今夜はマサさん、キムさんの出てこない話を書きたいと思う。

この話は「傷」と「邪教」の間の話です。
この事件が切っ掛けとなって、俺はアリサと知り合う事となった。

マサさんの所から帰ってきて暫く、俺は職を失って難儀していた。
俺は「後遺症」に悩まされていて、昼間の仕事が出来ないでいた。
「修行」の結果、毎夜、「霊現象」に悩まされて眠ることが出来なかったのだ。
目を覚まして、呼吸を整えて、気を張り巡らせれば簡単に跳ね除けられる。
しかし、一旦ウトウトし出すとあちこちから湧き出してきた「魍魎」が俺の体に纏わり着き体を齧るのだ。
嫌悪感・不快感だけで実害はない。
だが、皮膚の上や下を這い回る蟻走感に全身が覆われるのだ。
想像してもらいたい。
実害がないからと言って、毎夜大量のムカデやゴキブリに素肌を這い回られる事に耐えられるだろうか?
さらに、睡魔に負けて眠ってしまうと最悪だ。
非常に生々しい夢の中で、「痛み」と共に蟲どもに身を喰われるのだ。
食い尽くされるまで目を覚ます事は出来ない。
そして、冷たい汗にびっしょりと濡れて目覚めた時、時計の針は1時間ほどしか進んでいないのだ。
朝、日の出の光を見ると、緊張の糸がぷっつりと切れて、死んだように眠りに落ちる・・・そんな日々が続いていた。

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